グリーンパル・カフェ Vol.12 report 
日時 2006年4月21日(金曜日) 19:00〜21:00
講師 石田周一氏
題目 「耕して育つ−挑戦(チャレンジ)する障害者の農園」
障害があっても、社会の一員として暮らしたい、
グリーンがあってよかったと、地域から言われる存在でありたい。
地域障害者作業所「グリーン」のチャレンジ
■講演内容報告■
〜 今回の講師は地域作業所「グリーン」所長の石田周一さん。
グリーンは「丘の横浜」と呼ばれる青葉区の北西にある。横浜市の地域作業所の中で、農作業を主な活動としているところはほかには少なくユニークな存在だ。自給的な暮らしを楽しみ日々成長しているグリーンの日々、農的暮らしの中で育つ青年たちを紹介し、都市農業、里山保全、コミュニティ・ガーデンの可能性について、グリーンの日常の写真を上映しながら説明していただいた。
<畑を耕す仲間たちについて>
・グリーンのメンバーは女性5人男性29人。
・目を離すと「いなくなる」存在から作業のなかで「いなくなる」と困る存在へ。
・機械を使うのが好きである。
<作業について>
・作業に使うテーラー、管理機等、機械のほとんどがもらい物である。お返しとして農業の手伝いをするなど、地元の農家と協力しながら行っている。トラクターは最近小さくて簡単操作のものを購入した。
・作業での疲れで普段眠れないメンバーも寝ることができる。
・言ったことを全部やってしまうことがある。例)インゲンと採る場合、インゲンの小さいものも全部とってしまう。
・地域の作業にグリーンとして参加。例)お祭り、落ち葉かき、いもほり、委託事業、堆肥作り、どれも大事な仕事である。
<日常生活について>
・グループホームに7LDKが二つあり、それぞれに五人ずつ暮らす。
・収穫した大豆で味噌汁を作るなど、あるもので料理を作っている。もちろんどれも手作りで、四季折々のスローフードである。
<石田さんとグリーン>
・グリーンのメンバー一人一人の個性を楽しむ。それを生きがいとしている。
・自然に育まれる。人に育まれるだけじゃない。個性を自然の中から引き出していく。
・儲からない仕事でも、うらやましがられ、尊敬される仕事にしたい。農地保全により、地域の人々から、あってよかった、ありがとうといわれる存在でありたい。
<自給自足について>
・地域に人を巻き込んでの自給自足を目指す。
例)1反の田んぼを1〜5家族を会員として作っていく。機械も使った本格的な作業を50万円ほどで請け負いたい。そこでとれたお米は会費のうちとして、食卓の自給と農業の技術習得を売りとする。 間々にグリーンで手伝う。
まだ実践していないが、このようにサービス化し、多くの人が自給の楽しさを知れば、農地の新たな活用になり、緑の保全につながるだろう。
■■ディスカッション(質疑応答)■■
Q 青学のシティボーイがなぜ現在の仕事についたのか?
A 昔はブランド好きであったが、雑木林が削られ、田んぼがつぶされている現状に気づく。また、出会いがり、そこでのメンバーの面白さ、そして子供が好きであるということ、教育により、自然のなかで芽が出ることに喜びを感じるから。
Q 困っていることは何か?
A ストレス。これは管理者としてのもの。国から押し付けられる理不尽、中でも障害者自立支援法(身体・知的・精神の各障害者への福祉サービスを初めて一元化するもの。増え続ける在宅サービス利用に対する国の支出を義務化する一方で、原則1割の利用者負担を盛り込んでいる)によって受益者負担が増すことは非常に厳しい。
しかし、田んぼ、畑に行くことでストレス解消になる。
Q 山の斜面を歩くことはなぜ良いのか?
A 障害を保護の対象にしてしまうと、できる芽を潰してしまう。
反対に少し無理をさせて斜面を歩くことで、体を動かして斜面を感じ、注意深く作業をすることができる。
【感想】
石田さんの雰囲気、時折入るダジャレ(大事な大豆、等など)で会場全体がとても穏やかになりました。
「アースされる」この言葉は石田さんが講演中おっしゃっていた言葉でとても印象に残っています。堆肥を運んで汗を流すことによって、その日の自分の気持ちを落ち着かせてくれる。「アースされる」はここから生まれた言葉です。堆肥と汗が心をきれいする、とても気持ちのいい言葉だと思いました。
また、グリーンにボランティアでお手伝いをしている方の感想からも、グリーンでの活動はとても楽しいということ、農業を地域の人々に教える力をもっていることが分かりました。教育や福祉の分野に農業を取り込んでいく、新たな都市農業の可能性を感じました。

報告者:NPO birthスタッフ 嵯峨 直也

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